2020年、世界が止まったあの年に、デュア・リパは歴史を刻んだ。ドーナツを食べすぎて砂糖で空中浮遊しているようだったというレコーディングセッションから生まれた「Levitating」は、ただのポップソングではなかった。ビルボードHot 100女性アーティスト最長チャートイン記録、2020年代初の女性アーティストによるダイヤモンド認定—パンデミック時代が産んだ最も輝くポップアンセムである。

ドーナツと砂糖が生んだ奇跡
「Levitating」の誕生秘話は格別に甘い。デュア・リパが2枚目のアルバムFuture Nostalgiaの制作に入ったとき、最初に完成したのがこのトラックだった。彼女はBBCに当時をこう振り返った。「スタジオで興奮して、セッションは自然とパーティーになりました。ドーナツを食べすぎて砂糖で酔っぱらい、本当に浮いているみたいでした。」タイトルはそうして生まれた。
ソングライターにはサラ・ハドソンとクラレンス・コーヒー・ジュニアが参加。プロデュースはコズとスチュアート・プライスが担当した。ビジーズの「Stayin Alive」と同じ103BPMで刻まれるこの曲は、ダフト・パンクのエネルギーとブロンディのラップ感覚を現代ポップに昇華した傑作だ。
「ドーナツを食べすぎて砂糖に酔い、本当に浮いているみたいでした。」— デュア・リパ、「Levitating」誕生秘話について

チャートの伝説を刻む
ビルボードHot 100では2位まで上昇。しかし70週以上チャートに留まり、65年の歴史の中で女性アーティストによる最長チャートイン記録を樹立した。2021年の年間チャートでは1位を獲得し、カナダでは首位を達成。DaBabyリミックスのスポティファイストリーミングは24億4000万回を突破した。
ダイヤモンドの輝き
2023年11月、RIAAは「Levitating」にダイヤモンド認定を授与した。米国内1000万ユニット相当で、2020年代初の女性アーティスト主導シングルによる快挙だった。グラミー賞では2021年にDaBabyとともにリミックスバージョンをライブ初披露し、Future Nostalgiaはベスト・ポップ・ボーカル・アルバム賞を受賞した。

グラミーで本当に浮かび上がった
2020年11月のBBC「グラハム・ノートン・ショー」でテレビデビューを飾ったデュア・リパは、同月のAMAでロンドンのロイヤル・アルバート・ホールからワイヤーで本当に宙に浮かぶ演出で観客を魅了した。2021年3月の第63回グラミー賞では、DaBabyとともにリミックス版を初ライブ披露した。ドーナツパーティーから始まった一つのセッションが、ポップ史の一章を刻んだ瞬間だった。