2019年の夏、二人のスターが生み出した化学反応が世界を熱狂させた。ショーン・メンデスとカミラ・カベロによる「Señorita」は、単なるポップソングではなかった。それは15ヶ月にわたる粘り強い創作の結晶であり、スクリーンを超えてあふれ出した本物の感情の記録だった。

Shawn Mendes and Camila Cabello - Señorita
ショーン・メンデスとカミラ・カベロの「Señorita」— 2019年の夏を制したデュエット

偶然のメロディから始まった15ヶ月

曲の始まりは一本のギターリフだった。プロデューサーのアンドリュー・ワットは、フリートウッド・マックとホセ・フェリシアーノを彷彿とさせるメロディを思いつき、チャーリーXCX、アリ・タンポシ、クリーン・バンデットのジャック・パターソンとのスタジオセッションに持ち込んだ。そこでコーラスの輪郭が自然と生まれ、「I love it when you call me señorita」という冒頭の歌詞が誕生した。

ワットは完成したコーラスのデモをショーン・メンデスに送り、デュエット曲にしようと提案した。メンデスはすぐに賛成し、「このシングルを一緒に作れるのはカミラしかいない」と語った。その後、ベニー・ブランコとカシミア・キャットがプロダクションに加わり、ボーカルを際立たせるためにサウンドをあえてシンプルに保つ方針が固まった。

しかし曲が完成するまでには15ヶ月を要した。計8人の作詞・作曲家が関与し、カベロはすでにミキシング段階に入っていたにもかかわらず、重要な歌詞を後から書き加えた。「You say we're just friends but friends don't know the way you taste」という一節で、メンデスは新たなボーカルとハーモニーを録り直す羽目になった。

「このシングルを一緒に作れるのはカミラしかいない。」
— ショーン・メンデス
Señorita music video scene
ミュージックビデオのワンシーン — ハバナ風の舞台と二人の圧倒的なケミストリー

ビルボードを制覇したデュエット

「Señorita」は2019年6月21日の発売当日、iTunes全世界で1位を獲得。Spotifyでは男女デュエット史上最大のデビュー再生記録を樹立した。ビルボードHot 100では2位でデビューし、8月31日付でビリー・アイリッシュの「Bad Guy」を抜いて1位に輝いた。

メンデスにとっては初の全米1位、カベロにとっては「Havana」以来2度目の快挙だった。当時22歳のカベロは、2010年のリアーナ以来最年少で2曲のHot 100首位を記録した女性アーティストとなった。英国チャートでも5週連続1位を守り、35カ国以上でトップを飾った。

スクリーンを超えた本物の感情

二人の共演は画面の中だけにとどまらなかった。発売直後からパパラッチ写真が相次ぎ、2019年7月には交際が公式に確認された。「プロモーション目的のカップル」という疑惑も上がったが、メンデスはきっぱりと否定。二人は2021年11月に別れを発表するまで2年以上交際を続けた。

2019年のMTV VMAでのパフォーマンスはその年のアワードシーズン最大の話題となった。曲と実際のロマンスが絡み合い、「Señorita」は2019年ポップカルチャーのアイコンとなった。

Shawn Mendes and Camila Cabello performing
2019 MTV VMA — 世界中のファンを虜にしたパフォーマンス

時を超えた夏のアンセム

IFPIは「Señorita」を2019年世界で3番目に売れた楽曲に選んだ。グラミー賞最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門にノミネートされ、ビルボードの「2019年ベスト100曲」では18位にランクインした。

ラテンの感性とポップの文法が融合したこの曲は、今も夏になると必ずプレイリストに登場する。8人のクリエイターの手から、そして二人のアーティストの間に流れた本物の感情から生まれた「Señorita」は、一曲が時代の記憶になる瞬間を鮮やかに示している。

#1
Billboard Hot 100
35+
カ国で1位
5×
米国プラチナム
8名
作曲家参加
◆
Related YouTube Shorts